個人年金保険の利回りを計算してみたら、解約したくなった。(利回りの計算を間違えて契約していました。。。)
こんにちは。Jタランです。
IT企業で働く年収430万の平凡なサラリーマンが、経済的な自立(FI:Financial Independence)を目指した記録を残すブログを運営しています。
以前FP相談の報告をした記事の中で個人年金保険についてこんな話をしました。
個人年金保険を契約しているのですが、うまみが少ないような。。。解約してもいいですかね?
掛け金微々たるものなので、そのままでもよいと思います。
その時は、ひとまず納得したのですが後日こんな記事を発見しました!
え。。。もしかしたら間違えているかも?でも会社補助も出てるから、一般論では語れないな。。。よし、実際に計算してみよう!
ということで今回は、Jタランの場合の個人年金保険の利回りについて実際に計算していこうと思います!
個人年金保険とは
そもそも個人年金保険とはどんな保険でしょうか?
個人年金保険とはその名の通り、個人で年金を準備するための保険です。
昨今話題の老後2000万円問題があります。
これは金融庁の報告で「公的年金(国の年金)だけでは老後生活できないよ。各人で2000万くらい用意してね!」というものです。
この公的年金の不足分2000万円を補うために注目されているのが私的年金です。
メリット
個人年金保険のメリットは主に2つあります。
個人年金保険料控除の対象である
個人年金保険には節税効果があり、年収300-600万程度の人であればざっくり
- 所得税:8,000円
- 住民税:2,800円
程度の節税が可能です。
確実な老後資産準備となる
Jタランの場合は会社での加入なので、保険料は給与天引きされます。なおかつ辞める際は解約作業が必要です。途中解約の場合は損する場合がほとんどです。
そのため強制的に貯蓄でき、確実に老後資金の準備ができます。
デメリット
一方でデメリットもあります。
低金利のため、インフレ対応できない
Jタランの加入している個人年金保険の場合、
支払保険料累計:2,940,000円
受取年金額累計:3,105,000円
とほとんどお金は増えません。
運用益がとても低いため、年金受け取り時に物価上昇していると備えとしては不十分となってしまいます。
加入する人の心理としてはズバリ「節税」を目的に加入する人がほとんどだと思います。
+Jタランの場合は「会社補助」があるため、他の人よりも好条件で入れるという点に魅力を感じて加入しました。
こびと株さんブログの要点
先も述べたように個人年金保険を契約する人の多くは「保険自体の金利+個人年金控除」で年利を計算することで魅力的と感じて加入します。
しかし
「年利を計算」する方法が誤っている人が多数です!複利を考慮できていない!
というのがこびと株さんのメッセージになります。
以下こびと株さんのブログからの引用です。
よくある勘違いは、こういう勘違いです。
・年間で12万円(毎月1万円)の保険料を支払う
・節税効果は6,800円
・6,800円÷120,000円=5.67%所得税率が高い場合や、個人年金保険料控除のために保険料の額を最適化している人は、利回り7%とか8%とかいう計算をしていることもあります。
ところがこれは正しくありません。複利で計算されていないからです。
多くの人が見落としているポイントですが、節税効果があるのは保険料を支払った年のみです。
1年目に支払った120,000円には6,800円の節税効果がありますが
2年目の時点では、1年目に支払った保険料には節税効果がありません(つまり何も生み出さない死に金になっているということ)
つまり、保険料は累計で見ていくべきということになります。
Jタランの状況
Jタランもまさにこの罠に引っかかっていました。。。笑
しかしこびと株さんのブログでの試算例とJタランでは「会社補助で保険料が少し安い」という点が大きく異なります。
そのため、私の場合はどうか、という視点で実際に計算してみることにしました。
実際にシミュレーションしてみる
試算データ
シミュレーションに必要なデータについて、Jタランの場合は次のようになります。
試算の方法についてはこびと株さんのブログを参照してください。
以下4つの場合に分けてシミュレーションしていきます。
現職に最後までいた場合
現職に定年まで在籍しつつ、時短勤務等をしながらも年収300万以上を維持して働く場合を想定しています。
結果は次のようになり、年利は1.411%となりました。
10年後に転職した場合
次に今から10年後に転職した場合を計算してみます。この場合も年収300万程度を維持して働くことを想定しています。
結果は次のようになり、年利は1.013%となりました。
10年後に退職した場合
10年後に退職した場合を計算してみます。この場合は年収が100万以下と非課税となるようアルバイト等で働くことを想定しています。
結果は次のようになり、年利は0.671%となりました。
今解約して積立投資を行った場合
2021年末で個人年金保険を解約し、払戻金を元金、月6000円の積み立て投資をした場合を計算してみます。年利は4%、課税考慮で計算しています。
この場合税引き後で考慮しても累計は431万円でした。個人年金の場合は累計額が310万5000円のため結果の差は一目瞭然ですね。
なお試算には下記のサイトを使っています。
結論-私は解約します
今回は個人年金保険について、会社補助等により一般加入者よりも有利な条件の場合の利回りを計算してみました。
示した通り、一般加入者よりも有利な条件でも年利は1%前後でした。
この結果をどう捉えるかは、人によって異なると思います。
「なんとなく将来に不安はあるけど散財してしまう」
という人にとっては、検討の余地ありではないでしょうか?
しかし私のように投資経験のある人から見ると、
利回り1%?元本割れはないが、資金拘束面を考えると物足りないな。。。
と思ってしまうのではないでしょうか?
今回のように利回りの計算方法の間違いはありがちかと思いますので、皆様も自身の加入している保険等、お金周りの状況について今一度再確認してみてはいかがでしょうか?
私は計算してみた結果、今加入している個人年金保険は解約します!